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- プロジェクトについて
メッセージ
現在の日本の社会においては、経済成長を超えた新たな豊かさの形成が求められています。
これまで「地域の豊かさ」については主に経済状態・労働状況・人口動態などの指数から測定されることが多かったといえますが、近年では人生や生活への満足度など、心理変数にも着目が集まってきました。
一方で、地域の人々の幸福が持続的に生ずる状態を測定する包括的な指標は存在していない状態です。
持続可能な地域の形成のためには、地域を守り育てる互助の風土を基盤とし、多様な住民が地域外の他者とも連携しながら、持続的に地域の幸福がはぐくまれる社会を形成することが必要だと考えられます。
そこで本プロジェクトにおいては、多様な共同体成員が協力し、地域で歴史的にはぐくまれてきた文化や価値を受け継ぎつつ、新たな形で次世代に伝達するような場づくりに資する指標を開発することを目指しています。
目的は地域間の平均値の比較ではなく、それぞれの地域の中にある強みや弱みを分析し、地域のつながりを新たな力へと転換する働きかけにつなげていくことです。
研究代表者
内田由紀子
京都大学こころの未来研究センター 准教授
専門:文化心理学・社会心理学
私たちの活動
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地域の幸福の多面的指標
開発と効果の検証個人×環境の相互構成的循環を多面的・多次元的に評価できる
ツールを開発し、その効果を検証する。
日本の地域での検討、ならびに国際比較の実施を行う。 -
幸福にまつわる諸側面が
社会の持続可能性に及ぼす影響の検証幸福の平均的高さ、分散の大きさ、住民間の共変・相関関係などが、
地域や社会の持続可能性に及ぼす影響について検証する。 -
地域の特性がもたらす
影響の検討地域がもつ文化的価値観や生態的環境要因が、そこに暮らす
住民の幸福やつながりに及ぼす影響を検討する。
本研究は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)が実施する「持続可能な多世代共創社会のデザイン」研究開発領域の研究開発プロジェクトの一環として平成27年度より推進しています。