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- 調査と分析
本プロジェクトでは、地域の主観的な幸福やつながりを
多面的に測定する指標(質問紙調査で用いられる項目群)の開発に取り組んでいます。
指標づくりのために、3つの調査を実施しています。
質問紙調査
質問紙調査においては、住民の幸福や人とのつながり、価値観などをお尋ねしています。調査項目は多岐にわたりますが、分析を行っていく過程において、地域の状態を知るための重要な質問項目の候補となるものとして、あるいはそれらの項目の妥当性を検討するためのものとして用いています。質問紙調査では、多くの地域コミュニティ(西日本の各地から約500集落)で調査を行う「広域調査」と、より絞り込んだ地域で調査を行う「重点地域調査」を実施しています。重点地域調査では地域にご協力いただくことで回収率を高め、さらには質問紙ではとりきれない部分をインタビュー調査からフォローしています。
重点地域調査
京丹後市大宮町里力再生協議会、京都市右京区南太秦学区自治連合会、岩手県滝沢市役所の協力を得て、住民の方に質問紙の配布と回収をお手伝いいただき、上記の広域調査よりも地域の状況を深堀りすることで、指標の精度を高めます。地域へのフィードバックも実践することで、指標の活用とその効果についての検討も行います。また、こうした質問紙調査からはうかがうことができないような日々の感情やエピソードについて、住民の方へのインタビュー調査を実施しています。
△ 地域へのフィードバック
くらしの環境調査
1.質問紙調査の広域調査実施地域の一部において、実際の住環境について訪問調査員が評定し、広域調査の結果と紐付けて分析しています。
具体的には町なみや家のつくり、「こども110番」ステッカーや防災活動などの表示などを計測し、地域の環境を検証しています。
活動量・ネットワーク調査
1.質問紙調査の重点地域の中の京丹後市大宮町奥大野地区ならびにつねよし百貨店にて、睡眠や歩行などの活動ならびに住民同士の「すれちがい」によるネットワークの計測を実施しています。地域のつながりの客観的測定ならびに人々の睡眠や歩行を通した健康度をチェックし、1.質問紙調査の調査データの客観性を高める分析を行います。
質問紙調査の結果を、
くらしの環境調査と活動量計を用いた調査と紐付けることにより、
主観指標の客観的精度を高めます。
多面的な測定を行うことにより、これまで単一的にもちいられてきた地域の幸せ指標をみなおし、
地域の強み・弱みを分析することを可能にします。